全日本選手権で9戦中8勝という圧倒的な強さでチャンプを獲得した中野真矢が、WGPフル参戦を開始した年のYZR250。 Model Factory KAZのKAZさんに譲っていただいたアツシバシブランドのガレージキットの製作を開始することにした。私としては初の「アツシバシブランド」キット製作となる。 貴重なキットを譲っていただいたKAZさん、有り難うございます! キットにはレジンパーツ、説明書、バキュームのスクリーン、そして熱転写プリンターで出力したらしきデカールが付属する。相当手強そうな雰囲気・・・・(汗) タミヤのTZ-M250パーツを流用するようだが、そのパーツの数からフルキットといっても良いほどの内容だ。 レジンパーツの山を見て、一瞬製作意欲が萎えそうになるが、なんとかモチベーションを保ちつつ完成にこぎつけたい。 個人で型抜き複製をしているということで、さすがに各パーツには気泡が出ている。これらは細かく処理していかなければならない。 さあ、製作開始。 まずはレジンパーツをママレモンでしっかり洗浄。歪んだパーツは熱湯に一瞬浸けて修正した。その後バリなどを取り、各パーツの組み立て。パーツ同士の接着には強度を出すため、ピンを通す。 右側サイドカウルにあるのエアダクトは切り離して別パーツとした。 リヤ周りの仮組。ネジを通す穴などは自分で空けなければならないので、ピンバイスで通し穴を作る。 シートカウルの高さを合わせるために、Rサスのリンク部分を自作した。 フレーム製作。このキット、フレームの内側やキャブのエアボックスなども再現されており、ストリップ状態でも鑑賞できるようだ。 サイドカウルのステーは真鍮パイプを使い、虫ピンで固定できるようにしてある。 まずは大きなパーツの仮組。フレーム、スイングアーム、ホイール、そしてカウル類が正しい位置にくるように、各部すり合わせをしながら組み上げる。これがなかなか難しい。穴あけ位置を何度か修正しながらなんとか形になった。 次に細かいパーツも取り付けて(本?)仮組をする。 スクリーンはピン留め、アッパーカウルステーも真鍮パイプで自作。 ステップはタミヤTZ-Mキットから切り出して流用。パーツ同士のすり合わせをしながら、エンジン・チャンバーなど全てビス及びピン留め出来るようにした。 各部パーツを気泡埋め、カウルエッジを削り薄くする等の処理後、全パーツの仮組み。 ここまで来るのは大変だった・・・(涙) しかし「ガレキは仮組が命!」ここまでの手順をサボると後で泣きを見るので、しつこいほど各部の仮組&チェックを行った。 しかし、これだけのキットを個人で作って複製販売までしてくれるなんて、あつGさんってすごい!感動モノです。 それにしても「アツシバシブランド」の存在をもっと早く知ってれば・・・数年前までバイク模型に全く興味なかったので知らなかった。ほかのキットも欲しかったぁ〜(涙) 下地塗装。ソフト99の自動車用サーフェーサーを吹いて、細かい気泡やバリなどの最終チェック。 ベースのホワイトを吹く。 イエローに少し白を混ぜてレモンイエローにして各部を塗装。 マスキングしてシルバーを吹く。このシルバーにもホワイトを混ぜて明るめのカラーにしている。 渦巻き部分は付属のデカールは使用せずに塗装で再現する。デカールをコピーしてそれをテンプレートにマスキングテープをデザインカッターで切り出しマスキングする。 それにしても、このマスキング方法は手間がかかる・・・・ シルバーとガンメタを調合したメタリックグレーで塗装したが、ちょっと濃かったかな? 一回全体をクリヤー吹きして、塗装の境目の段差をペーパーで軽目に落とした。 アルプスのMDプリンターで作ったらしき付属のデカールを一ずつデザインナイフで切り出して貼っていく。それにしてもデカールも良くできてるな〜 乾燥後はいつものクリヤー&研ぎ出しを行い、表面をツルツルにした。 いくつかのパーツにメッシュを使ったカーボン風塗装を施す。 チャンバーにも焼け跡風塗装 全てのパーツの塗装完了後に各パーツを組み上げる。 Rブレーキディスクはピンバイスで穴空け処理済み。 タミヤTZ-M250のキットにはキャブやらYPVSプーリーのパーツなど、エンジン周りの細かい部品が再現されているが、カウル装着後には見えなくなるので省略した。このYZR250のFフォークインナーチューブはチタンコーティングされていないのかシルバーだったので、銀のメタルックを貼った。 なんとこのキット、Fブレーキキャリパーの裏側にブレーキパッドがモールドされている。装着後は見えなくなるのだが、あつし橋ブランドのこだわりに感心。 各部パイピング等を施し、カウル・スクリーンなどをピン留め固定。時間をかけた仮組のおかげでピッタリ組み上がる。 完成。チェスターフィールドカラーがカッコイイ〜! |