'99 Chesterfield YAMAHA TECH 3 YZR250


全日本選手権で9戦中8勝という圧倒的な強さでチャンプを獲得した中野真矢が、WGPフル参戦を開始した年のYZR250。

Model Factory KAZのKAZさんに譲っていただいたアツシバシブランドのガレージキットの製作を開始することにした。私としては初の「アツシバシブランド」キット製作となる。
貴重なキットを譲っていただいたKAZさん、有り難うございます!


キットにはレジンパーツ、説明書、バキュームのスクリーン、そして熱転写プリンターで出力したらしきデカールが付属する。相当手強そうな雰囲気・・・・(汗)

タミヤのTZ-M250パーツを流用するようだが、そのパーツの数からフルキットといっても良いほどの内容だ。
レジンパーツの山を見て、一瞬製作意欲が萎えそうになるが、なんとかモチベーションを保ちつつ完成にこぎつけたい。

個人で型抜き複製をしているということで、さすがに各パーツには気泡が出ている。これらは細かく処理していかなければならない。

さあ、製作開始。
まずはレジンパーツをママレモンでしっかり洗浄。歪んだパーツは熱湯に一瞬浸けて修正した。その後バリなどを取り、各パーツの組み立て。パーツ同士の接着には強度を出すため、ピンを通す。

右側サイドカウルにあるのエアダクトは切り離して別パーツとした。

リヤ周りの仮組。ネジを通す穴などは自分で空けなければならないので、ピンバイスで通し穴を作る。
シートカウルの高さを合わせるために、Rサスのリンク部分を自作した。

フレーム製作。このキット、フレームの内側やキャブのエアボックスなども再現されており、ストリップ状態でも鑑賞できるようだ。
サイドカウルのステーは真鍮パイプを使い、虫ピンで固定できるようにしてある。

まずは大きなパーツの仮組。フレーム、スイングアーム、ホイール、そしてカウル類が正しい位置にくるように、各部すり合わせをしながら組み上げる。これがなかなか難しい。穴あけ位置を何度か修正しながらなんとか形になった。

次に細かいパーツも取り付けて(本?)仮組をする。
スクリーンはピン留め、アッパーカウルステーも真鍮パイプで自作。

ステップはタミヤTZ-Mキットから切り出して流用。パーツ同士のすり合わせをしながら、エンジン・チャンバーなど全てビス及びピン留め出来るようにした。

各部パーツを気泡埋め、カウルエッジを削り薄くする等の処理後、全パーツの仮組み。
ここまで来るのは大変だった・・・(涙)
しかし「ガレキは仮組が命!」ここまでの手順をサボると後で泣きを見るので、しつこいほど各部の仮組&チェックを行った。

しかし、これだけのキットを個人で作って複製販売までしてくれるなんて、あつGさんってすごい!感動モノです。
それにしても「アツシバシブランド」の存在をもっと早く知ってれば・・・数年前までバイク模型に全く興味なかったので知らなかった。ほかのキットも欲しかったぁ〜(涙)

下地塗装。ソフト99の自動車用サーフェーサーを吹いて、細かい気泡やバリなどの最終チェック。

ベースのホワイトを吹く。

イエローに少し白を混ぜてレモンイエローにして各部を塗装。

マスキングしてシルバーを吹く。このシルバーにもホワイトを混ぜて明るめのカラーにしている。

渦巻き部分は付属のデカールは使用せずに塗装で再現する。デカールをコピーしてそれをテンプレートにマスキングテープをデザインカッターで切り出しマスキングする。
それにしても、このマスキング方法は手間がかかる・・・・

シルバーとガンメタを調合したメタリックグレーで塗装したが、ちょっと濃かったかな?
一回全体をクリヤー吹きして、塗装の境目の段差をペーパーで軽目に落とした。

アルプスのMDプリンターで作ったらしき付属のデカールを一ずつデザインナイフで切り出して貼っていく。それにしてもデカールも良くできてるな〜
乾燥後はいつものクリヤー&研ぎ出しを行い、表面をツルツルにした。

いくつかのパーツにメッシュを使ったカーボン風塗装を施す。

チャンバーにも焼け跡風塗装

全てのパーツの塗装完了後に各パーツを組み上げる。
Rブレーキディスクはピンバイスで穴空け処理済み。

タミヤTZ-M250のキットにはキャブやらYPVSプーリーのパーツなど、エンジン周りの細かい部品が再現されているが、カウル装着後には見えなくなるので省略した。このYZR250のFフォークインナーチューブはチタンコーティングされていないのかシルバーだったので、銀のメタルックを貼った。
なんとこのキット、Fブレーキキャリパーの裏側にブレーキパッドがモールドされている。装着後は見えなくなるのだが、あつし橋ブランドのこだわりに感心。

各部パイピング等を施し、カウル・スクリーンなどをピン留め固定。時間をかけた仮組のおかげでピッタリ組み上がる。

完成。チェスターフィールドカラーがカッコイイ〜!