'03 RC211V資料

2002年に圧倒的な強さを発揮したホンダRC211Vは、2003年シーズン各部のマイナーチェンジを受けて計7台投入された。開幕戦鈴鹿に登場した7台のRC211Vは各車様々な違いがあったが、大きく分けて2種類、ワークス(先行開発)仕様とサテライト仕様に分けられる。新型ワークス仕様はワークスチームのロッシ、ヘイデン、そして大治郎、宇川に託された。サテライト仕様はジベルノー、ビアッジ、玉田に渡った。
シーズン中盤には3本出しメガホンマフラー、後半には更に改良された後期型カウルが登場する。ここではタミヤの03 RC211Vキットを製作する上で、主に前期型の'03 RC211Vに改造しなければならない部分を検証する。


左:サテライト仕様、右:ワークス仕様
先行開発仕様とサテライトの旧型マシーンでもっとも目立つ違いはフロント周りのカウルの形状だろう。先行開発仕様はフロントカウルのラムエア取り込み口が'02 NSR500タイプ、サイドカウルやアンダーカウルも新しい形状になっているのに対して、サテライト仕様はフロントカウルが02後期タイプ、サイドカウルやアンダーカウルも旧型のままになっている。
ジベルノーも第2戦まではこの旧型マシーンだったが、第3戦以降改良は大治郎が乗るはずであった新型マシーンに乗り換えている。この先行開発のパーツはシーズンが進むにつれ、徐々に他のライダーにも供給されていった。

また、この新型カウルだが、アッパー(フロント)カウルとサイドカウルの接合部の違いで二種類存在しているようだ。カウルの接合部のラインがアッパーカウルの左右正面まで伸びているタイプとタミヤキットのように分割されているタイプがある。実際どのように使い分けているのかは不明。

2002年仕様と2003年仕様の違い
2003年仕様では右側に出ているマフラーサイレンサーを留めるステー形状も若干変更されている。2002年モデルではエキゾーストパイプの裏側から伸びていたステーが、2003年モデルではエキパイの外側を通り、シート横のカバーにマウントされるようになった。
残念ながらタミヤのキットではこの部分は2002年モデルのままなので、改造が必要だ。

左:新型、右:2002年と同様のサテライト仕様
また先行開発仕様とサテライト仕様では右側マフラーのエキパイの長さも違う。先行開発仕様のほうが短くなっているのだ。コレに伴い、サイレンサーを留めているバンドの位置も違う。
ここも残念ながらタミヤのキットでは2002年モデルのまま。旧型ならそのままでも良さそうだが、新型にするには改造が必要だ。

また、リヤフェンダーも2種類存在するようだ。前の方にエグレがある2002年モデルと同形状のモノと(田宮キットはこっち)、右の写真のようにエグレ部分が無いタイプ。これもライダーごとレースごとにバラバラで、どのように使い分けているのかわからない。誰か知っている人がいたら教えて〜!

左:身長低い人用、右:身長高い人用
さらにRC211Vは2002年モデル同様、タンクカバーとシートカウルに二種類のパーツを用意してある。
身長が高いライダー用のロングタンクカバーとバックレスト部が薄いシートカウル、逆に小柄なライダー用の短いタンクカバーとバックレスト部が厚いシートカウル。これらのパーツを各ライダーが好みに応じて使い分けている。
ちなみにキットに入っているのはロッシやジベルノーが使用しているロングタンクカバーと大柄ライダー向けシートカウルだ。

*間違があるかもしれません。その場合はご容赦を(笑)


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